いまさら聞けない「無垢材ってなに?」
皆さま、こんにちは。
自然素材を大切に、職人の手づくりによる無垢の木の家「キグミノイエ」です。
さて、今回は前回のブログの続きである、無垢の木とも呼ばれる「無垢材」についてのお話をしたいと思います。
そもそも無垢材とはなんでしょうか。
なんとなく無垢材を使った方がいいようなイメージはありますが、具体的にはなんだろう……と思う方は少なくないと思います。
無垢材ってなに?
無垢材とは
山で育った天然の原木から、板や角材を必要な寸法に切り出したもので、接着剤を使わず製材品としてそのまま利用できる木材のことを指します。
わかりやすく表現すると「自然の木をそのまま板にした木材」なんですね。
無垢材には木が本来持つ質感や香りがあって、天然木の魅力を味わうことができます。
無垢材は木をそのまま切り出した材なので、木が本来持つ効果をそのまま発揮することができます。(※1)
例えば、調湿効果で湿度の調節をしてくれたり、また断熱性能が高いため夏は涼しく、冬は暖かく過ごすことができるのです。
(※1)木を材として扱うには「乾燥」という工程を挟むのですが、この乾燥の仕方によって、木が発揮できる効果が大きく変わります。
木材の乾燥のお話はコチラで取り上げています^^
ブログ「木材乾燥とは?」
無垢材は木の良さをそのまま味わうことができる材ですが、
最近の家づくりの現場では、「集成材」ばかりが使われるようになりました。
集成材ってなに?
集成材とは
板状の木を接着剤で張り合わせた材のことです。
無垢の木の板を繊維の方向を合わせて接着剤で固めた、いわば人工的につくられた木材なのです。
良く見ると張り合わせた部分の木目が変わっているのがわかります。
なぜ、このような人工の木材が生まれたのかというと、自然素材の欠点を補うためと言われています。
天然素材の無垢の木を最大限に活かせるのは職人の高い技術があってこそ。
無垢の木は強度や乾燥のしやすさが木によって一本一本異なり、その見極めは、やはり職人の「木のくせを読む」という長年培ってきた能力が必要です。
そのため、誰が扱っても安定した強度と乾燥のしやすさが求められた結果として生まれたのが集成材です。
集成材は、木のくせを殺して均一化をすることで、素直で扱いやすく、金物との相性も良い木材なのです。
キグミノイエは無垢材にこだわる
無垢材と集成材、どちらの木材にも良い部分があります。
集成材は安定した強度と扱いやすさがあり、価格も無垢材に比べれば抑えられます。
無垢材は木が本来持つ効果や質感を最大限に活かしながら、木の良さを感じることができます。
キグミノイエは木が本来持つ美しさや、強さ、風合いを何より大切にしているので「無垢材」を扱うことにこだわりがあります。
扱いやすさに特化した集成材と、木をそのままに取り出した無垢材とでは、どうしても感触や見た目に差が生まれてきてしまいます。
木の生命力を感じることができるのは、やはり無垢材なのです。
(参考:いまこそ「木組の家」に住みたい!持続可能なみらいのための家づくり:2013/12/10:松井郁夫 著書)
第3のウッドショック到来の危機
そして今、家づくりの業界を騒然とさせている重大ニュースがあります。
それはウッドショック。
現在、北米材の米マツなどが品薄となり、急激な価格の高騰がおこっています。
それにより、木材の不足が生じ、代替品として国産材が求められています。
輸入材は、国産材に比べて低価格であるため、輸入材に頼っていた企業が日本国内にも多くありました。
しかし、キグミノイエで扱う木材は全てが国産材のため、直接的な影響は受けません。
むしろ、製材屋も担うキグミノイエとしては、国産材の普及するチャンスとも考えられます。
国産材の流通によって、日本国内の山の生産循環を良くして自然環境にも貢献していくのは、
キグミノイエが掲げる目標の一つでもあります。
業界としては危機的な現状況を、前向きに捉えて国産材の普及にキグミノイエは尽力して参ります。
とはいえ、いずれ危惧されるのは国産材の供給不足。
このままの状況が続けば国産材が品薄になり、そうすると価格高騰が免れません。
そのような状況に陥らないためにも、国産材を売る政策や体制を、国が一丸となって整えるきっかけともなれば……と思っております。
木こりを増やし、山や木の生産体制を整えていかなければ、今後また輸入材に依存することになってしまいます。
高品質な木を、お客さまの住まいにお届けするために、キグミノイエも国産材が普及しやすい体制をつくっていきます。
これまでの社会構造に、一石を投じることができればと考えております。